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報告書

全エネルギー透過形中性子チョッパーの設計

金子 義彦; 黒川 良右; 井上 利昭; 渡辺 恒志*

JAERI-M 4720, 16 Pages, 1972/02

JAERI-M-4720.pdf:0.55MB

炉物理実験に使用する目的で熱近傍およびできるだけ低いエネルギーも含めた熱中性子領域の中性子の全部を透過させるとともに良好な時間分解能を有する中性子チョッパーを設計、製作した。ローターは単一スリットのある中心部のみ1Wt%$$^{1}$$$$^{0}$$B入り不銹鋼を使い他の部分は吸収体の入らない不銹鋼にして費用を軽減した。スリットは入口巾4mm、高さ20mmで、出口に近ずくにつれ広がりをもたせ、出口巾36.1mmとし、放電加工により加工した。駆動源は三相モータであり、無段変速機により減速し、ローターを4600~700rpmで回転させることができる。4500rpmでは0.004eV以上20eVまで90%以上の透過関数をもち、764rpmでは、0.0001eVの冷中性子まで透過しうる。この特性は、従来の同目的に設計されたものより、2桁近く低エネルギーの中性子をも透過しうるものである。

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